測定項目情報
(参考)国立環境研究所の環境情報サイト(EICネット)へ


1.測定項目の解説

物質説明
二酸化硫黄硫黄酸化物の一種で、燃料中の硫黄分の燃焼等に伴い発生する。硫黄酸化物は、それ自体有害であるし、環境大気中では他の汚染物質と共存することによって人間や動植物に影響を与える。特に環境での人間に対する影響としては、いわゆる「ぜんそく」を引き起こす等呼吸器への影響が顕著である。
二酸化窒素物の燃焼の際、空気中に含まれる酸素と窒素から発生する。高温になるほどその発生量は多くなる。また燃料の成分中の窒素分も燃焼の際、窒素酸化物になる。エネルギーの消費に伴い年々環境濃度は高まっており、その主な発生源は工場と自動車である。人間に対する影響としては肺気腫等の原因となる。
一酸化炭素炭素又は炭素化合物の不完全燃焼によって発生する。一般には、燃料の不完全燃焼によって発生するが、都市における最大の発生源は、自動車の排出ガスである。一酸化炭素は、血液中のヘモグロビンと結合して、呼吸困難を引き起こす。
光化学オキシダントオゾン、アルデヒド、PAN(パーオキシアセチルナイトレート)などの酸化性物質の総称である。大気中の窒素酸化物、炭化水素等が紫外線によって光化学反応を起こした結果生成するオキシダントは光化学オキシダントとも呼ばれ、その大部分はオゾンで、光化学スモッグの原因物質といわれている。
浮遊粒子状物質浮遊粉じんのうち粒径10μm(1μmは1000分の1mm)以下のもの。大気中での滞留時間が長く、気道や肺胞に沈着して健康上有害な影響を与える。


2.測定項目に係る環境基準

大気汚染に係る環境基準は、環境基本法第16条第1項に基づき人の健康を保護し、生活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準として定められています。

二酸化硫黄、一酸化炭素、浮遊粒子状物質、光化学オキシダント:昭和48.5.8 環境庁告示第25号、
                                       昭和48.6.12 環境庁大気保全局長通知
二酸化窒素:昭和53.7.11 環境庁告示第38号、昭和53.7.17 環境庁大気保全局長通知
                                                                                                                                                                                                                                                         
物質環境上の条件評価方法
二酸化硫黄1時間値の1日平均値が0.04ppm以下であり、かつ、1時間値が0.1ppm以下であること。長期的評価1日平均値の2%除外値が0.04ppm以下であること。ただし、1日平均値が0.04ppmを超えた日が2日以上連続しないこと。
短期的評価1時間値の1日平均値が0.04ppm以下であり、かつ、1時間値が0.1ppm以下であること。
一酸化炭素1時間値の1日平均値が10ppm以下であり、かつ、1時間値の8時間平均値が20ppm以下であること長期的評価1日平均値の2%除外値が10ppm以下であること。ただし、1日平均値が10ppmを超えた日が2日以上連続しないこと。
短期的評価1時間値の1日平均値が10ppm以下であり、かつ、1時間値の8時間平均値が20ppm以下であること。
浮遊粒子状物質1時間値の1日平均値が0.10mg/m3以下であり、かつ、1時間値が0.20mg/m3以下であること長期的評価1日平均値の2%除外値が0.10mg/m3以下であること。ただし、1日平均値が0.10mg/m3を超えた日が2日以上連続しないこと。
短期的評価1時間値の1日平均値が0.10mg/m3以下であり、かつ、1時間値が0.20mg/m3以下であること。
光化学オキシダント1時間値が0.06ppm以下であること。昼間(5時から20時まで)の1時間値が0.06ppm以下であること。
二酸化窒素1時間値の1日平均値が0.04ppmから0.06ppmまでのゾーン内又はそれ以下であること。1日平均値の年間98%値が0.06ppmを超えないこと。


3.環境基準の適用範囲
 環境基準は人の健康保護の見地から設定されたものですので、通常次のような地域には適用 されません。
●都市計画法に定める工業専用地域
●港湾法に定める臨港地区
●道路の車道部分
●その他埋立地、原野、火山地帯等通常住民の生活実態の考えられない地域、場所。

4.環境基準による大気汚染の評価に係る用語

ア) 1時間値1時間の平均濃度。
 
イ) 1日平均値(日平均値)1日24時間の測定結果の平均値。ただし、1日のうち、欠測が4時間を超えるときは、1日平均値に係る集計から除外しています。
 
ウ) 有効測定日数1日のうち、20時間以上の測定が行なわれた日数。
 
エ) 年平均値1年間に測定した1時間値の和を測定時間で除した値。(1年間は平均で8,760時間) ただし、年間測定6,000時間未満のものは参考にとどめています。(日平均値の2%除外値、日平均値の年間98%値についても同じ。)
 
オ) 日平均値の2%除外値1年間に得られた1日平均値を整理し、高い方から2%の範囲にあるもの(365日分の1日平均があれば7日分のもの)を除外し、残りの最高1日平均値をいいます。
 
カ) 日平均値の年間98%値1年間に得られた1日平均値を整理し、低い方から98%に相当するもの(365日分の1日平均値があれば358番目の1日平均値)をいいます。
 
キ) 長期的評価主として1年を単位とする平均的な評価で、地域における汚染の実態、推移を把握するもので、一般に環境基準の達成、未達成をいう場合は長期的評価を指しています。地域汚染の評価、規制を実施するための地域の指定等も長期的評価に基づいて行われ、また、総量規制を行うためのシミュレーション調査でも、長期的評価を満足させることを目標とした計算が多く行われます。
 
ク) 短期的評価1時間値、1日平均値について、測定結果を環境基準に比較して行う評価方法で、1時間値、1日平均値の高濃度の出現状況の把握に利用されます。